お知らせ
2017年1月アーカイブ
ドイツから帰国した北里柴三郎は慶応義塾の福沢諭吉からの援助を受けて北里研究所を設立しました。また慶應義塾に医学部が新設され、北里は初代医学部長に就任しました。
医療の歴史(98) 北里柴三郎~その2 ← クリックしてご覧下さい。
表題のような記事が1月6日付の医療者向けインターネットニュースに掲載されていました。別に何かを意図して紹介しているのではありません。一つの話のネタとしてご覧ください。
女性医師は男性医師よりも優れている?? ← クリックしてご覧下さい。
本年もどうぞ宜しくお願い致します。末廣医院の診療は1月5日からです。
医療事情の昨今を改めて考えますと、やはり以前から述べていますように、病気を治すより、病気にならないように予防することが最も大切だということです。健診で病気を早期に発見して治療することが重要だと考えている人が多いと思いますが実は正しくありません。病気の早期発見ということは体にはすでに病気が存在しているのだけれど、何の症状も示していない状態を見つけ出して治療するということです。しかしいうまでもありませんが、病気の発生自体を防ぐことの方がはるかに求められることなのです。この病気には至っていない状態というのが昨年末ご紹介した「未病」ということになります。ここまでの状態をいち早く発見して病気を防ぐことを予防医学では一次予防といいます。
しかし予防医学の立場からすると、100%未病状態で発見できるとは限りません。そこでもし病気になってしまっても、これをできるだけ早期に発見して処置しようとするのが二次予防です。さらに病気が発生してしまっても悪化を防ぐ、あるいは合併症や後遺症を予防するのが三次予防となります。このように予防医学には3段階があるのです。
判りやすいように実際の病気で説明すると、2型糖尿病の場合、血族の人に糖尿病治療中の人が存在し生活習慣が乱れている人に対して食事や運動について気をつけてもらい糖尿病発症を未然に防止するのが一次予防、糖尿病になってしまっても薬物治療や運動療法で悪化を防ぎ、致死的な合併症発症を予防するのが二次予防、さらにたとえ合併症になってしまっても、これを治療し可能な限り元の状態に戻すのが三次予防です。
医療のすべては病気の予防につきると思います。先にも述べたように近い将来、簡便に「未病」を発見する方法が確立されれば理想的です。末廣医院では受診者各位の健康を維持するために今後とも務めて行きたいと考えています。