医療あれこれ
新型コロナ感染症とマスク着用
新型コロナウイルス感染症も感染者数は一時に比較して落ち着きを取り戻しつつあり、マスコミでご存じの通り原則としてすべての人に求められていたマスク着用のルールが緩和されました。3月13日(月曜日)からこのるルールの緩和が実施され、多くの公共施設などでは、マスクを装着するかどうかは個人の判断にゆだねられることになりました。13日のマスコミは一斉に市中の人たちの動きを報道し、インタビューでも「マスクをしない」「これまで通りマスクをする」「周りの人たちの動きをみてきめていく」など様々な考えがあることを報じていました。
感染制御学が専門の大阪大学医学部教授の忽那賢志先生はこのマスク装着の是非について、医療系ページで意見を述べられています。
① 感染のリスクを考えマスクをつけるかどうかについて自分で判断する力を養う必要がある。
② 現在のように感染が落ち着いていて周囲に重症化リスクの高い人がいない場合はマスクなしでも比較的安全である。
③ 逆に重症化リスクの高い人が周囲にいるときはマスク着用により「くしゃみ」をした時でも感染の原因となる飛沫の量を大幅に減らせる。
④ 自分が無症状でも感染していた場合に重症化リスク高い人にうつさない意義は大きい。
・・・・など要点を整理されていますが、ことに社会全体としてマスクをはずす雰囲気が強まったからといって全てがマスクなしで大丈夫ということではないことを強調されています。
ことにマスクを着用することが推奨されている場面があることに注意が必要です。それは、
①
病院など医療施設を受診するとき
②
入院患者、施設入所者との面会
③
医療従事者、介護従事者 などです。
また、混雑した電車やバスなどでも当面、マスク着用が推奨されます。このように全てが個人の判断でマスクを装着するかどうかを決めるものではないことをしっかりと理解していただくことをお願いします。