医療あれこれ

マスクしていても水分補給

 今日の朝、テレビで紹介されていましたが、すでにご存じのとおり気温が上昇して発汗による水分喪失により血管内で血栓症が発症しやすい原因となります。血液の液体成分が減少する結果、血液が「ドロドロ」になるからです。結果として脳梗塞や心筋梗塞などの血管閉塞性疾患の危険性が増すことになります。

緊急事態は解消されましたが新型コロナ感染症の自粛気分から、外出しないで冷房のきいた自宅ですごす日々が続くと、血栓症は増加してきます。一日中体を動かさないでいると足の深部静脈血栓症がおこります。この血栓が静脈の血流に乗って心臓を素通りして肺の血管に詰まることから肺梗塞の原因にもなってきます。

感染拡大の予防対策として公共の場所でのマスクの着用が一般常識となってきました。これ自体は大変結構なことで、「自分はマスクをしない」と公言してはばからない大統領がいる大国や、コロナはカゼと同じだといっていた大統領が感染してしまった南米の国などと比較すると、日本人には常識的な人々が多いと安心します。しかし注意を要するのは、マスクを着用していると口の周りが呼気で湿気ることから、体の水分は足りていると感じてしまって水分補給が不足してしまうことです。マスクによりのどが渇いたと感じなくても、一日1.5ℓ以上の水分補給をするように十分気を付けてください。