医療あれこれ
クラスター・オーバーシュート・ロックダウン...
新型コロナウイルス感染症関連の報道で、「クラスター」、「オーバーシュート」、「ロックダウン」などとやたらカタカナの語句がでてきますね。
クラスター → 感染集団
オーバーシュート → 感染者急増
ロックダウン → 都市封鎖 ...ではだめなのでしょうか。
...と以前から思っていたら、先日の河野防衛大臣が国会で「皆がわかりやすい言葉でやるべきだ」という発言がありました。ご自身のツイッターで「なんでカタカナなのか?」と投稿したところ、「いいね」という共感を示す多くの反応がありました。これを受けて、新型コロナウイルス関連でこういったカタカナ語を多用しないように厚生労働省に申し入れをしたそうです。誠におっしゃる通りだと思いますが、多くの人はすでにテレビなどですっかり慣れてしまっているのかも知れませんね。
コロナ関係で話題をもう一つ。「不要不急」の外出を「自粛」して下さい、との政府や自治体からの「要請」を受けて、通常なら多くの人が集まっている場所はガランとしているという報道がなされています。それでも出歩いていた人に対するインタビューに対して「僕らには関係ない」とか「自分はウイルスには感染しないと信じている」などとんでもない発言をしている人がいます。本当に何を考えているのか?と思ってしまいます。たとえ無症状でも感染初期に他の人にうつしてしまう危険性を少しでも考えてほしいものです。これに関連して先日、新型コロナウイルスの体内の量は感染初期の方が多いという論文発表がありました。(To KK, et al. Lancet Infect
Dis. 2020 Mar 23.)素直に考えると、感染初期で本人の自覚症状がない時の方が知らない間に他人に新型コロナをうつしてしまう可能性が高いとも考えられます。