医療あれこれ
節分と健康
2月3日は節分です。もともと節分とは季節を分けることで、四季の始まりである立春、立夏、立秋、立冬の前日にあたる日が節分となりますから年に四回あったのですが、現在では立春の前日を節分と呼んでいます。立春から一年間が始まる暦では立春が新年の初めの日であり、節分は大晦日にあたります。
節分の行事に豆まきがあります。「鬼は外、福は内」と言いながら豆をまきますが、この言葉は言うまでもなく災難がなくなるように、幸せがやって来るように、という願望を示しています。そして豆をぶつける相手は鬼です。鬼のうちでも有名なのは赤鬼と青鬼ですが、実は赤鬼、青鬼、黄鬼、緑鬼、黒鬼と五種類あるそうです。それぞれが邪気や災難の種類を表現していて、赤鬼は貪欲、青鬼は怒り、黄鬼はわがまま、緑鬼は不健康、黒鬼は愚痴なのだといいます。これらの鬼に豆をぶつけてそれぞれの邪気や災難から逃れる願望を表しているのです。五種類の鬼のうち特に緑鬼に向かって豆をなげ私達の無病息災を願うことになります。
この項で前回も書きましたが、新型コロナウイルス感染症においてたとえウイルスがやってきたとしても、体が十分に健康であれば感染症に至らない、また不幸にしてたとえ感染症にかかってしまったとしてもそれが致死的な状態に陥らないためには栄養状態を良好に保ち、運動や睡眠を十分に摂ること、そしてうがいや手洗いの励行など感染予防に必要な基本的健康生活を送ることが大切です。