医療あれこれ

女性医師は男性医師よりも優れている??

 表題のような記事が16日付の医療者向けインターネットニュースに掲載されていました。別に何かを意図して紹介しているのではありません。一つの話のネタとしてご覧ください。

研究結果を報告したのはボストンのハーバード大学公衆衛生部のJha教授です。2011年~2014年の期間で心疾患、肺炎、腎不全などの疾患で入院した人の記録を分析したもので、内科医に限ってみると女性医師の治療を受けた患者さんの30日以内の死亡率が11.1%dあったのに対して、男性医師では11.5%でした。この差はアメリカ全体で年間32千人に当たり、自動車事故で死亡する人の数と同じぐらいだというのです。Jha氏によると、過去の研究で、女性医師は臨床ガイドラインを守っている率が高く、患者さんと明確なコミュニケーションをとる傾向のあることが示されており、このことから今回の結果を説明できる可能性があるそうです。しかし、今回の研究対象は特定の内科疾患が原因で入院した高齢患者さんに限られており、外科手術を要する人やガンなどの人は対象外であったことから、異なる条件でも同じような性差が見られるかは明らかではないとも述べています。

 カリフォルニア大学サンフランシスコ校のParks氏は付随論説で、「性別で医師を選ぶべきではない」と述べる一方、「これまでの女性医師による治療の質が男性医師に劣るという一部の考えを否定するものだ」と指摘しています。その一方で、このネットニュースの読者からは「ナンセンス」「差はないのだろう」などと否定的な意見も当然ながら寄せられています。

 男女雇用機会均等法などもありますが、医療という仕事の中でも、女性には少し無理があり男性に向いている医療もあれば、逆に女性の方がよいものもあるでしょう。男女それぞれの特徴を生かした仕事をしていけばよいと思います

引用: HealthDay News 2016. 12. 19201716日配信)