11月14日はインスリンを発見したバンティング(医療あれこれ:医療の歴史26「インスリンの発見」をご覧下さい)の誕生日で、糖尿病への注意啓発を目的として世界糖尿病デーに制定されています。国際糖尿病連合はこの日に各国の糖尿病人口を発表しました。それによると世界全体の糖尿病人口は3億8千万人で増加傾向にあり、米国の総人口を上回る多数の患者数です。このままですと2035年には5億9千万人に達すると予想されています。国別ランキングでみると(下の図)圧倒的に中国に多く、次いでインド、米国の順になります。日本の糖尿病人口は720万人ですが、昨年の第9位から第10位に下がりました。
社会全体での糖尿病対策への取り組みがなされないと、患者数およびその予備群と呼ばれる人数は増加の一途をたどることが予想されます。世界糖尿病デーが制定された2006年、国連はエイズについで糖尿病は「脅威ある疾患」であると決議しています。糖尿病の多くは予防が可能です。正しい生活習慣を守ることと定期的なチェックが必要となるでしょう。