大阪市在住の女性がギネス・ワールド・レコーズ社から世界最高齢の女性として認定されたそうです。特別養護老人ホームに入所中ですが、自分で車イスを動かして施設内を散歩するなどの日常動作をされているそうです。なお現在の世界最高齢は京丹後市在住の男性で115歳ということで、男女とも日本人が世界最高齢ということになります。大阪の114歳女性も誕生日は3月5日だそうですから、もうすぐ同じ年齢になられるのです。
ところで平均寿命は、昭和30年ごろまでは男女とも60歳代だったものが、昨年は男性が79.4歳、女性は85.9歳と延びてきています。しかし医学・医療の進歩にも関わらず最高年齢は老年学的に115歳~120歳でほとんど変化していないと推定されます。生物学的に人間を見たとき、やはり限りがあるということでしょう。
昨年6月12日付けのこのページでご紹介したように、日本人の死因第一位は悪性新生物(ガン)、第二位は心疾患、第三位は肺炎で、前年まで第三位だった脳血管疾患は第四位となっています。一方で、死亡診断書の死因として「老衰」とされる方は高齢者であって、明確な死因となる疾患がない場合に限られてきます。
全ての人が病気にならずに、天寿を全うして「健やかに」死を迎えることができるようになることが医療における究極の目的ではないでしょうか。